気まぐれ男子にご注意ください!



「野々宮」



「ひゃ!!」






事件だ。これは。



私の大好きな声が、私の大好きな神田くんが、1日に2回も私の名前を呼ぶなんて、なんたることだ。




びっくりして声がおかしかったのは気にしない。






「ななななななんでしょうか!?」



「俺とお前、夏休みに学校説明会に来る中学生の学校案内役に任命されたから」



「…え?」



「…だるすぎ」






嫌そうな顔をして、ため息をついてから、私に二枚あるプリントの一枚を押し付けて席へ帰って行った神田くん。





でも私の頭は追いつかなくて。



神田くんが私の名前呼んでくれたってだけでキャパオーバーなのに、一緒に係って…。


しかも夏休みって…。




夏休みも神田くんに会えるってこと?






「なんで神田とはお?」




ぽつりとしーちゃんが疑問を溢す。



言われてみれば、…どうしてだろう?

夏休みも神田くんに会えるならなんでもいいって思っちゃうけど、それは私も気になるところ。



神田くんが学校案内の説明を受けてて昼休みいなかったとしたら、何か知ってるかな?



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