いじめっ子には愛の鎖を










「それにしても、三年間待ち続けたあたしに対する言葉が『自惚れるな』って酷くない?」




昼休み、あたしは顔を歪めて梨乃に愚痴を吐き出していた。

梨乃は怒り心頭のあたしを、まあまあとなだめてくれる。





「きっと、オフィスだからだよ。

桃華と今井さんが付き合っていることは、秘密だよね?」



「……付き合っていないよ」




あたしはぽつりと告げていた。




そうなのだ、あたしと淳太君は恋人同士ではない。

三年前に一瞬両思いになったが、その後淳太君はすぐにシンガポールへ旅立っていった。

それだけの関係だ。


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