羽をくれた君へ。
俺は早速ノートを開いて片手にギターを持って書き込んでいく。


そして、4時間後。



「出来たーーーー!!」


思わず叫んでしまった。


ずっとやっていたら4時間もたっていてもう夕方。


俺はノートをしまってベッドに横になる。


疲れたのかそのまま寝てしまった。


でも、


俺は息苦しさを感じて目を覚ました。


「ゴホッ、ゴホッ・・・・・ぅ、はぁ、はぁ。」


急に息をするのが辛くなった。


夕方に寝たから今は夜中の11時。


俺は一人部屋だから助けを求めるにも自分で呼ばなきゃいけない。


俺はナースコールを押した。


体に力が入らなくてその場から動けない。


そしてすぐに看護師が病室に入ってくる。


「黒江さん!!今先生呼んできますね!!」


そして入れ代わりで違う看護師が来る。


なにか話しているけど、俺は苦しくてそれどころじゃない。


・・・・・・・今日、調子良かったのはこういうこと?


最後にチャンスをくれたってこと?


・・・・・・・そっか。


なら、・・・・・・・智兄とリクと話せてよかった。


でも、俺の心にはぽかっと穴が空いたまま。


きっとそれは、


雫がいないから。



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