羽をくれた君へ。
私はノートを手に取った。


でも、開けるのが怖い。


また、勝手なこと書いてないよね?


私は窓の外を見て1度心を落ち着ける。


落ち着け、私。


私はゆっくりとノートを開く。


・・・・・・・・見た瞬間、涙が出た。


なんで、なんで、魁音は私のことばっかり。


私のこと、大好きじゃん。


めっちゃ好きじゃん。


「魁音。ずるいよ。・・・・・私はどれだけ魁音に助けられてるの。」


ノートにはたくさんの歌詞。


それと、


たくさんの楽譜。


パラパラとページをめくる。


そして最後のページにまたメッセージが書いてあった。


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サプライズ大好きな魁音でしたー!!




雫。



夢を叶えて。



俺の夢なんだ。



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「魁音ーー・・・・・・・。魁音が思うほど、私は凄くないよ。・・・・・・今だって、魁音がいない事に全然なれない。今も後ろのドアから魁音が来るんじゃないかって、期待しちゃうっ。・・・・・・ぅうーーーー。泣かないでなんて無理ーーーーーー。」


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