羽をくれた君へ。
私の目からはとめどなく涙が溢れる。


ノートも、手紙も、全部びっくり。


内緒ばっかじゃん。


自分だけ言いたいこと言って。


責めたくても責めらんないじゃん。


私は病室でずっと泣いた。


あれから何時間経ったんだろう。


私もここを出なきゃ。


後ろを振り返るとリクさんが扉にもたれかかっていた。


「・・・・・・・え?リクさん?・・・・・どうして?」


「・・・・・全く。魁音は、死んでからも俺に面倒かかせる気かよ。・・・・・・ほら行くぞ。」


「・・・・・・え?どこに?」


「いいから。みんな待ってる。」


みんな?


私はリクさんの後ろをついていく。


病院を出て着いたのは、美紅さんのお店。


ドアを開けるとそこには美紅さんと智兄がいた。


「あー、やっと来たー。遅いよー。」


「俺に言うなよ!!雫のせいだろ?」


「・・・・・みんな集まって、何してんの?」


私がみんなに聞くと、リクさんが私の頭をポンポンと撫でた。


「・・・・・・・・魁音に言いたいことあるんだろ?魁音の代わりって言っちゃおかしいけど、俺達に全部吐き出せ。今思ってること、俺らにぶつけろ。」


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