羽をくれた君へ。
その優しさが嬉しい。


駅に着くとちょうどきていた1番早い電車に乗った。


電車に乗っている間も魁音は連絡をくれた。


魁音は私の心の声が聞こえてるみたいに、欲しい言葉をくれる。


わけのわからない話をして気を紛らせてくれたり、面白い画像を送ってきたり。


そして電車が到着すると私は急いで降りて駅の外に出る。


「雫!!こっち!!」


名前を呼ばれた方を振り返ると魁音が手を振っていた。


「魁音!!おはよう!!」


魁音の元に走っていって抱きつくと魁音は顔を赤くした。


「あははは!魁音、顔赤いよー!」


「そんなことねーよ!!ほら、離れろ!!」


離れると魁音は咳き込んでしまった。


強く抱きつきすぎたかな?


「ごめんね。強かった?」


「ゴホッ、・・・・ううん。大丈夫。じゃあ行こっか。」


「うん!ってどこ行くの?」


「秘密ー!着いてからのお楽しみやで!!」


「えっ!?なんで関西弁?」


「ええやん。・・・・・変?何か言ってみたかっただけなんだけど。」


真顔で言う魁音が面白くて私は笑ってしまった。

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