羽をくれた君へ。
「魁音ってたまに良くわかんなーい!!」


私が笑うと魁音も笑った。


しばらく歩くとコンクリートの建物が見えてきた。


「ここだよ。」


「え?ここ?」


「うん。とりあえず中入るよ。」


中に入ると、壁にいろんなアーティストのポスターが貼ってあった。


「おーい!!魁音だけどー!!」


奥にカウンターみたいな受付する所があってそこで魁音が叫ぶ。


すると2階から男の人が降りてきた。


「うるせーなー!!朝から何だって言うんだよ!!」


第一印象、チャラい。


髪は明るい茶色で、耳にはピアス、首にはネックレスをしている。


男の人は私に気づくと私の顔をジロジロ見てくる。


私は思わず後ずさりすると、魁音が男の人の手を掴んだ。


「ちょっと、近いわ。って言うか俺昨日から言ってたじゃん。忘れたの?」


「ん?忘れてねーよ。つーか、こんな可愛い子だなんて思わなかったわ。お前、その服装で良くこんな可愛い子見つけたな。」


私はよく分からず、2人の会話を聞いていた。


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