渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「ガイアス様は、カルデア様が未亡人であろうと、なんだろうと、恋をしてしまったのですよ、きっと」
「……恋は、そのように盲目になってしまうものなのでしょうか……」
(国にとって何が一番なのか、その判断を狂わせてしまうも程に?)
不思議そうなカルデアに、マオラは得意げに笑うと、人差し指を立てる。
「恋は盲目、という言葉もありますから、好きになれば、その人しか見えなくなるのは当然です!」
「やっかいな病なのですね……」
「病……あはは!そうですね、ピッタリな言葉です!」
マオラは何故か、声を上げて笑った。
カルデアは何か変な事を言ってしまったかと、考えを巡らせる。
しかし、答えは見つからず、次第にマオラが楽しそうならいいかと、最後は微笑ましい気持ちになっていた。
「ささ、贈り物を見てみましょう!」
「ふふっ、はい」
マオラは、カルデアをまるで実の姉のように慕っていた。
その度にカルデアは、アイルにあげられなかった愛情を、マオラにあげたいと思うようになっていたのだ。
「カルデア様、見てください……!綺麗な髪飾りですよ!これは、ルビーでしょうか??」
マオラが箱の中身をカルデアに見せると、ザクロの実のように鮮やかな、赤い宝石が輝いていた。
それが高価な事は、一目見ればわかった。
カルデアは目眩がしそうになり、箱をマオラに言って閉じさせる。