渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「あの城に、アイルの味方はいないわ……」
だからまずは、城の中で味方を作り、議会でアイルが即位する事への可決票を半数以上獲得する必要がある。
その手助けを、カルデアもしたいと思っていた。
「私がここにいる意味は、本当にあるのかしら……」
(ガイアス様に頼んで、アルナデール国に返してもらうべきかしら……)
考えてすぐに、それは出来ないと首を横に振った。
(いいえ、イナダール国の復興が終わるまでは、ここを出られないわ……)
カルデアが国に帰ったからと、ガイアスが復古を止めるような、冷酷な人とは思っていない。
それでも、確実性がなければ、王女としてカルデアは動けなかった。
(試して駄目だったなんて…命には替えがきかないわ。民の命を背負う私には、帰るという選択は今、出来ない)
どんなに考えても、答えは見つからなかった。
カルデアは窓から見える青い空と海を見つめて、故郷を思った。