渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「そんなに悩むなら、素直にカルデア様に聞いてみたらどうですか?」
「聞くって、何をだ」
「カルデア様が楽しいと思う事をですよ」
「なるほど……っ!」
シュドに返事を返した時だった。
ガイアスの視界がグニャりと歪み、ガイアスは机に手をつく。
(なんだ、今、視界が霞んだ気がしたぞ……?)
体の変化に戸惑いつつも、ガイアスはひたすらに書類と戦う。
でも、すぐにシュドがその異変に気づき、ガイアスの手から筆を取り上げた。
「なんだ……シュド、書けない……んだが」
「なんだ……じゃないですよ、明らか顔赤いですし、濡れたままなので、当然ですね」
(なんの……話をしているんだ、シュドは)
そう思いながらも、自覚してくるとガイアスは身体が熱を持っている事に気づく。
「私の落ち度ですね……。ガイアス様、執務はここまでにして、寝室へ戻ってください」
「何でだ……?」
「あなたは、風邪を引いているからですよ」
(この俺が、風邪だと……? 風邪なんて子供の時以来だ)
シュドに言われて、ガイアスは言われた通りに寝室へ戻ると、寝台に横にさせられた。
「ちゃんと寝ていてくださいよ?」
「わかった、わかった」
まるで母親のように言い聞かせるシュドに苦笑いしつつ、ガイアスは強い眠気に襲われて、そのまま沈むように意識を失った。