私は対象外のはずですが?~エリート同僚の甘い接近戦~
会社の最寄り駅から電車で三十分。降り立った駅から直結している大型スーパーで夕飯の買い物をし、外灯の下、商店街のある南の方角へ道を急ぐ。
数年前、この駅を中心に周辺地域の再開発が進み、北エリアはショッピングモールと高層マンションが建ち並ぶ新しい居住区として生まれ変わった。対照的に南側は、小さな商店街がまだ残っていて、そこを抜けると昔ながらの下町情緒溢れる住宅街が広がっている。
やがて歩いて十分、築三十五年の二階建てアパートに到着した。昇降するたびにカンカンと音の鳴る鉄製の階段を上がり、手前から二つ目のドアの鍵を開ける。締め切っていた誰もいない空間は、少し蒸し暑い。
壁のスイッチを押し、部屋の明かりをつける。二畳ほどの小さなキッチンスペース、その奥にはリビング兼寝室の六畳間。ここが私の住む部屋だ。古いけど、床も水回りもちゃんとリフォームされていて、何の問題もない。
帰ってからまずエアコンの電源を入れて、部屋が適度な涼しさになるまで、シャワーを浴びるのが日課。お風呂場を出て、ゆったりとしたTシャツとスエットパンツに着替え、乾かした髪の毛を頭頂部でお団子ヘアにする。洗面台の鏡の中には、コンタクトレンズを外して黒縁メガネをかけたすっぴんの自分の顔が映っている。
人の目を気にしない、この姿のなんて楽なこと。 思わずホッと息をつく。私は快適な室温になったキッチンへ戻り、冷蔵庫の扉を開け、ミネラルウォーターのペットボトルに口をつけた。
数年前、この駅を中心に周辺地域の再開発が進み、北エリアはショッピングモールと高層マンションが建ち並ぶ新しい居住区として生まれ変わった。対照的に南側は、小さな商店街がまだ残っていて、そこを抜けると昔ながらの下町情緒溢れる住宅街が広がっている。
やがて歩いて十分、築三十五年の二階建てアパートに到着した。昇降するたびにカンカンと音の鳴る鉄製の階段を上がり、手前から二つ目のドアの鍵を開ける。締め切っていた誰もいない空間は、少し蒸し暑い。
壁のスイッチを押し、部屋の明かりをつける。二畳ほどの小さなキッチンスペース、その奥にはリビング兼寝室の六畳間。ここが私の住む部屋だ。古いけど、床も水回りもちゃんとリフォームされていて、何の問題もない。
帰ってからまずエアコンの電源を入れて、部屋が適度な涼しさになるまで、シャワーを浴びるのが日課。お風呂場を出て、ゆったりとしたTシャツとスエットパンツに着替え、乾かした髪の毛を頭頂部でお団子ヘアにする。洗面台の鏡の中には、コンタクトレンズを外して黒縁メガネをかけたすっぴんの自分の顔が映っている。
人の目を気にしない、この姿のなんて楽なこと。 思わずホッと息をつく。私は快適な室温になったキッチンへ戻り、冷蔵庫の扉を開け、ミネラルウォーターのペットボトルに口をつけた。