熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
優月の姿を少し離れて見守っているうちに、立食カウンターの上には冷菜・温菜、デザートまで、すべての食事が並べられていた。
ホテル側のプロのスタッフが、丸いトレーに飲み物の入ったグラスを乗せて、宴会場の奥に進んでくる各国からのトップたちの間を練り歩く。
このパーティーは特に式次第などを設けたものではない上、開始は昼食時ど真ん中だから、グラスを手にする前に食事の並んだカウンターに歩いて行くトップも多い。


お皿を手にするトップの間では、『Wow!』という歓声が上がっていた。
どうやら今回の食事も、高評価らしい。


そんな様子を眺めてホッとしながら、私はもう一度優月の姿を探した。
彼はさっきまでと同じポジションに立っていて、海外トップと握手を交わしている。


優月と今会話をしているのは、三年前に傘下に入ったオランダ商社の社長だ。
若い海外セレブの中でも、優月に次いで若い三十六歳の男性。
彼がこのパーティーに出席するようになった三年前から、優月も特に親しくしている。
遠目からでも、和やかな空気が感じられる。


私はなんとなく会場全体に視線を走らせた。
圧倒的に男性が多く、女性の姿は少ない。
今のところ、国内トップに女性がいない為、この場にいる女性のほとんどが外国人だ。
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