熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
私の反応の一挙手一投足を見逃すまいとするように、優月の視線は真っすぐ注がれている。
私が怯えているのを見て、その瞳がわずかに意地悪に歪んだ。


「そう言えば……この間は綾乃の方からベッドに引っ張り込んできたっけ。あの時、俺と何がしたかったんだ? 綾乃」


射貫くような瞳に、確かに私の胸は、ドクンと疼くような音を立てた。
そのままドキドキと加速し始める。


「あの時はドキッともしないって答えたな。……今もか? 綾乃」

「ゆ、づき」


変な緊張で喉がカラカラに渇いている。
名前を呼んだ声が喉に引っかかるのを感じて、私はゴクッと喉を鳴らした。


掠れた声が耳に届いたのか、優月はわずかに眉を寄せた。
けれど、その瞳の目力は変わらない。


「不意打ちの時の反応、俺と綾乃じゃ違うみたいだな。俺の方は綾乃がどういうつもりかかわからなくて身構えたけど、お前はどうなるかわからなくて、少しはドキドキしてるのか?」


優月は唇の先でそんなことを囁きながら、両腕の肘から先をベッドにピッタリと突いて、私の顔を囲い込んだ。


「っ……!」


腕のリーチが短くなった分、優月が近付く。
優月は腕で上半身を支えているけれど、彼の足は私の膝を割っている。
不自然な体勢に、ゾワゾワして落ち着かない。
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