月華の陰陽師1ー朧咲夜、裏の真相ー【完】


「つーても、あいつ自身がそれじゃないからな。柊も鰯も塩も効かん」


「冗談よ。白桜は真面目ねー」
 

……からわかれていた。


それまでスマホを見ていた百合姫が、ぱっと明るい顔をあげた。


「でも黒藤が帰って来たなら、また縁(ゆかり)ちゃんと出かけたいわ。いい?」


「無炎か天音はつけるけど……」


「天音がいいな。人型(ひとがた)とってもらって、四人で出かけるの」


「……四人?」


「わたしと天音と縁ちゃんと白桜」
 

………。


「女三人の中に入る勇気ないよ」


「白桜女の子じゃない」


「いやだから……」


「じゃあ無炎と黒藤も呼んであげましょう? 三人と三人でちょうどいいでしょ?」
 

……それは傍からどんな風に見えるんだろうか。
 

考えないようにしよう。


「白―!」
 

……復活早ぇな。
 

うるさいのが回収されてきたよ。

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