樫の木の恋(中)


「なぁ、お主ら余がいるの忘れてるよな?」

更に抱き締めるの力を強めながら、秀吉殿の肩に頭を置く明智殿。

「明智殿、空気を読んでくだされ。今半兵衛といい雰囲気なのですが。」

「だが、今秀吉を抱き締めているのは余なのだが。」

言いながら秀吉殿の耳に明智殿が口を近づける。びくっと反応する秀吉殿はさすがに少し顔を赤くしていた。

「あ、明智殿……!」

「…明智殿本当にやめてくだされ。」

我慢がならず思いっきり睨むと明智殿はぱっと秀吉殿から離れた。

「怖いのぉ。そんなに睨むでない。」

怖いと言いながらも口角を上げ、にやっと笑っている明智殿。

「半兵衛、大丈夫じゃから。」

秀吉殿にぎゅっと手を握られたものだから、仕方ないので睨むのを止める。
すると、秀吉殿はそれがしの頭を撫でた。

「私はどこにもいかんし、何があってもお主のものなのじゃから、安心しろって。」

「……はい。」

秀吉殿が頭を撫でたあと一度軽く叩くと、再び笑みを浮かべた。

「あー秀吉欲しいなぁ。」

「それがしは明智殿にはやれませんなぁ。半兵衛のものですからな。」

そう言ってくれた事が嬉しかった。



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