樫の木の恋(中)
「あははっ!そりゃそうじゃな!」
ドガンッ!!!
秀吉殿が笑った瞬間に大きな音が信貴山城の方から聞こえた。まだ兵は城の中にまでは入れていない。
爆発するようなその音に秀吉殿は落胆の色を見せた。
「あーー…やっちゃったなこれ。まっ仕方ないわな。」
秀吉殿も信貴山城をぱっと見ただけで状況を把握したのだろう。
「久秀が自害したのでしょうか。」
「そうじゃろうな。しかもわしが取った首を安土城に送ると想定して、体が残らんように火薬を爆発させたな。」
「それで爆発…。」
秀吉殿は座っていたが立ち上り、信貴山城を見る。
「あーあ。首、欲しかったんだがなぁ。まぁ松永家を滅ぼせたからそれでいいんじゃが。」
秀吉殿は背伸びをしながら首をならす。それからまだ火薬が仕掛けてあるやもしれないから気を付けて城の中に入れと命令した。