いつも側で君を感じるから。


「泉、わりぃな…光喜たちは今事情聴取受けてる。俺もあとで行かなきゃなんねー。でも光喜も陽太も怪我とかあんましてねーから」

それに対して泉は少し安堵の表情を見せた。

光喜くんたち…本当によかった。

「あのっ…なにがあって…」

「ハメられたんだよ。最初から俺と新をKINGのアジトまで連れて行く魂胆だった。あっち20人くらいいたな…」

「そんなっ…」

薄暗かったけどわかる。八雲さんの顔を見るとところどころ傷やアザがある。

「でも新も俺もぶっ飛んでたからそのまま相手してやってて」

「20人と戦ったんですか!?」と、泉が驚きを隠せない様子で口を押えた。

コクンと八雲さんが頷く。

「さすがに簡単じゃなかったけど、あっちの頭ほど強いやつはいないし、なんとか互角な感じではあったんだよ」

萌乃も「す、すごい…」とため息交じりにつぶやく。


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