いつも側で君を感じるから。
新くんがふざけて私の頬っぺたを伸ばしたり、手で挟んでタコのような口にしてきたり。
それを周りのみんなは爆笑して見ていたけど、私は内心ドッキドキで。
だって……私の背中に新くんの体が当たっていてなんだか後ろから抱きしめられているみたいなんだもん!
近すぎるっていうか、くっつきすぎだよ!
「お前ら仲良すぎねー?みなみにブチ切れられんぞ~」
陽太くんが発した言葉にドキッとした。
みなみ…さん。
新くんの元カノだ。まだみんなに別れた事言ってなかったんだ。
すると新くんの口から「もう別れた」と告げられた。
「え!マジかよ!」
「いつの間に!?」
陽太くんたちが驚いて新くんに詰め寄る。
「んー……ちょい前」
「つーか言えよな!毎日一緒にいんのによぉ」
「わりぃっ」と、新くんが笑顔で返す。
そして「いい加減中入るべ」と、話を逸らすかのようにゲーセンの中へと入って行った。