いつも側で君を感じるから。
「どっちから振ったか気になんね?」
「あー、多分新だと思うけど…そういう深いことあんま言わねぇよな」
小声で話す陽太くんと智大くんの声が聞こえてくる。
私も気になっちゃうけど、ウザいとか思われたくないから自分からは聞けない。
新くんの方から話してくれるといいんだけどな…。
「ねぇねぇ、チャンスじゃなーい?」
「キャーっこっちがドキドキするっ」
萌乃と泉が私の両脇にピッタリくっついてきた。
「チャンスって……?」
「ボケてんの?新とあんたのことだよ!彼女と別れたならチャンスじゃん!」
泉は小声だけど、語尾を強めて私に言ってきた。
「な、なんで…」
「何年友達やってきたと思ってんの?りりの気持ちなんてお見通しだって」
萌乃もウンウンと頷いている。
「バレてたんだ……」
「私は新くんの初走行の日から感づいてたけどねぇっ」と、得意そうに言う萌乃。
ということは、新くんにもバレてたりして……。
それだけは絶対に嫌だーっ