いつも側で君を感じるから。
休憩スペースのテーブルにみんなで座ることになった。
店内は学校帰りの女子高生や、カップルが多い。
「なぁ、泉たちってどこ高志望?」
光喜くんが椅子の上で体育座りしながらそんなことを聞いてきた。
高校か…。そう、私達は一応受験生。だからお母さんも余計に怒るわけで…。
でも元々頭が悪い私が行くところといったら決まっている。
「「南高!」」
みんなの声が一斉に重なり合って、大笑いした。
南高といえば、この辺じゃ有名な不良高校。
試験は名前を書けば受かるというレベル。
「てか真面目に授業受けてない俺らが行けるとこってそこしかないよな」
「でもみんなで通えたら真面目に行っちゃうわっ」
「確かに~俺、毎日ちゃんと学校行ったら、母ちゃんに泣いて喜ばれるかもー」
泉や陽太くん達の笑い声が店内に響き渡る。
本当にみんなと同じ高校に行けたら楽しいだろうな…。
新くんと……想像するだけでわくわくしてくる。