ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
俺だって悪いことしたなって意識はあるよ。




沢木さんて子は同じ部署の後輩だし、その後輩が俺にひどく傷つけられたと気にしてるんだろう。




その時のやり取りを見られてるんだから言い訳なんて出来ないけれど。






「由宇さんどうしてそんなに怒ってるの?

別に由宇さんに言ったわけじゃないのに。何故そこまで肩入れするんですか?」




俺には沢木さんが由宇さんに友好的だとは思えなかった。



由宇さんを二股かけるような悪女に仕向けて俺に声かけてきた相手なのに、どうして?




人が良すぎるよ。そんなんじゃその内痛い目見る。





そう忠告してあげても『沢木さんが可哀想』とか『平気だ』的な事を言って聞く耳を持ってくれない。





あまりにも強情な態度に、



「由宇さん、頑固すぎて可愛くないです。

少しは愛想良くしてれば、前の容姿でも由宇さんを見る目は少しか違ったでしょうに。

色気云々よりまずはもう少し人見知りな性格直した方がいいですよ?」



とんでもない事を言ってしまった。




『可愛くなくて悪かったわね!』





そう言って走り去る由宇さんを見て後悔しても、もう後の祭り。




言った言葉を引っ込める術なんてない。




なんでこうなるんだよ。




避けられないで話せたばかりで、怒らせたら駄目じゃん。





由宇さんと二人の時の屋上はとても居心地が良いと思えたのに、

一人の今はただ蒸し暑いだけの暑苦しい空間でしかなかった。



< 233 / 344 >

この作品をシェア

pagetop