ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
それを隠すようにしおりを手に持ったまま両手で顔を覆い隠す。





『その手に持ってるモノ、なあに?』





俺が泣きそうだって気付いたのか姉貴は俺が顔を伏せた理由を聞いてこない。



その代わりなのか、ただ単に目についただけなのか、持ってるしおりが何なのか聞いてきた。





「好きな人からもらった大事なモノ……。」





『歩、好きな子いたの??』





抗うことなく素直に答えた俺に、驚いたような声で聞き返してきた姉貴。





「でも…もう会えない。……会いたくても会えないんだ……」





『それ…どういう事?言いたくないなら無理には聞かないけど、話して楽になるなら話してみて?』



俯いたままの俺に姉貴はゆっくりと問いかけてきた。


普段なら姉貴とはこんな話なんてしたことないのに、俺は、ゆっくりと口を開いて由宇さんの事を話し始めていた。




< 60 / 344 >

この作品をシェア

pagetop