零度の華 Ⅱ
あたしはチラッとジェットを見て、すぐに視線は外へと向く
「MINUIT(ミニュイ)を潰した理由は何だ?」
『アジトに着いたら話す。ライトも同じことを聞くだろうから、ここで話すと二度手間になる』
「分かった」
走るスピードが少し上がった気がした
そんなに気になることか?
急ぐ必要もないのに、なんて思いながら外を眺めるだけ
10分程、車に揺られればアジトへ着いた
荷物を取りジェットの後を付いて行く
前回同様にあたしへと向けられる視線は痛い
気に留めることなく、どんどん進んでいけばライトの部屋まで辿り着き、中へと入る
「やあ、零(ゼロ)。久しぶりだね」
『久しぶりって半年前に会ったばかりだろ』
「半年も経っているんだよ」
『2人揃って半年"も"、と思うのかよ。半年"しか"、じゃねーの?』
「君の基準は長いみたいだね。僕等には半年"も"、なんだよ」
くだらないことを話し、最後はふーんと興味なさげに反応をしてソファーに座る