零度の華 Ⅱ




そんなことより、あたしがここまで出向いたのには目的がある




『ライト』


「なんだい?」


『あの拳銃はあるか?』


「あるよ。使う気になったのかい?」


『まぁな。試し撃ちさせてくれ』


「いいよ」




ライトが立ち上がった後に、あたしも立ち上がる


向かうのは前回来た研究室



保管されている箱の頑丈なロックを解除すれば現れる拳銃




黒光りするそれは、あたしを待っていたかのように輝いているように見える


それを持ってあたし達は移動し、試し撃ちできる場所と入った




見学者はライト、ジェットに加え研究員



拳銃を手にして的を目掛けて構える

前回は両手だったが、今回は片手で持つ





肩幅ほどに足を開き、体の正面は的から垂直に左側へ向けて、腕を伸ばし的の中心へと狙いを定める




そして、そのまま撃つ




大きな音と共に的は射抜かれた





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