零度の華 Ⅱ
「どこのホテルだい?送っていくよ」
『助かる。ホテル・パリ・シエルだ』
「分かった。行く前に電話を掛けてもいいかな?」
『構わない』
ありがとうと言って携帯電話を取り出して操作をした後、それを耳にあてた
「ジェット、僕は零(ゼロ)をホテルまで送っていく。僕がいない間、頼んだよ」
一方的に切ったと思われる電話は反論の余地を与えぬようだった
その様子を横目で見ながら、しゃがんでアタッシュケースを開き、持っていた拳銃を元々空けてあった拳銃の形をしたスペースを入れる
カチャッと音を鳴らして閉めれば、手に持って立ち上がる
ライトはあたしの方へと向いていた
「準備はいいみたいだね」
『あぁ』
「じゃあ、行こうか」