零度の華 Ⅱ
鼠(マウス)は眉間に皺を寄せ、怪訝そうに見ている
それもそうだろうな
「どういう風の吹き回しだ」
『ここまで俺に付き合ってくれた礼だ』
「......何を企んでいる」
『酷い言いようだな。俺は気分屋だ。教えるだけで意味なんてない』
睨み合いでもなく見つめ合いとも言わない時間が流れる
通りかかる人はあたし達をチラチラと見ては去っていく
他人からしたら怪しく見えても無理はない
鼠(マウス)は周りの視線が気になるのか一瞬だけ、あたしから視線を逸らした
「場所を変えるぞ」
そう言って歩き出した鼠(マウス)の後を歩く
人混みの少ない通りに出れば、話の続きがなされる
「嘘ではないよな?」
『しつこいな。嘘偽りなしで教えてやる。お前が知りたいことをな。どうする?』
「本当だな?」
心配性なのか、それとも疑い深いだけか
どちらにせよ、鬱陶しい奴だ
あたしは答えることをせず、ただ無言で頷く