零度の華 Ⅱ


「そうでしたか。それで、目撃者はどうします?殺しますか?」


『いや、殺す必要はない。零(ゼロ)の犯行じゃないんだ。それに、今はどうでもいいことに手間をかける時間はない』



あたしはソファーから立ち上がる




『亜紀』


「何ですか?」


『お前に頼みがある』



あたしはポケットの中に手を入れ、あるものを取り出す


手にしたそれを亜紀へと渡す



受け取る亜紀は不思議そうにあたしを見る





「USB、ですか?」


『その中身を見て、使えそうなところを選んでおいてくれ』


「羽空はこれから何を?」


『残りのガラクタを消す』




あたしとの距離が近かった者で、幸せを手にしようと必死にあたしから逃げている


使わないのにわざわざ取って置いたんだ

楽しませてくれよ



あたしは口角を上げて不気味に怪しく笑った



翌日、あたしは部屋に籠りソイツの居場所を調べていた



携帯電話とパソコンを繋ぎ、パソコンに入っているソフトを開く

そして、録音していたソイツとの通話を再生をすると、8つの四角の枠の中を数字やアルファベットがスロットのように動いている



あたしはただパソコンの画面を見ているだけ

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