零度の華 Ⅱ


亜紀の目は確実にあたしだと確信している



あたしが『あぁ、そうだ』と言うと半分呆れて「そうですか」と返す




「随分と大胆なことをしますね。目撃させたのもわざとですか?」


『わざとじゃない』


「零(ゼロ)ともあろう方が失敗ですか?」



皮肉を含めた笑みをあたしに見せる亜紀




『あたしも人間だ。失敗の1つや2つあっておかしくないだろ』


「認めるんですね。万能ではなかったのですか?失敗はないんじゃないのですか?」


『たかが誰かに見られたってだけで騒ぎたてるな。万能っていうのは失敗しても、その失敗した後に最終的な結果に繋ぐことができるかってことだ。失敗がないのはそういう意味だ』




失敗をないことにできると言うと色々と語弊がでてくるが、あたしには失敗という言葉は似つかないだろ?


時を操ることなんてできるわけがないから、過去に飛んで失敗をもみ消すことなどできるはずがない

あたしが言いたいのは、失敗をしても失敗をしたと思わせないほど完璧にことを進めると言うことだ


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