春はすぐそこ。
私は私、と平気を装って、どこまでも一人を貫いた
古川と関わるまでは。
こんな短期間で、楽しい、嬉しい、辛い、苦しい、感情が頭の中に入ってくるなんて予定外だった
新しい気持ちも覚えた
「古川のせいなんだから…」
「は?なにが?」
キッと古川を見上げて睨む
「こんなに苦しいなんて知らなかった、」
「…なにが。」
少し驚いた顔をしている
「私は、確かに人より人の気持ちがわからないし、自分勝手だし、理解しようともしなかった、でも、古川のせいで色んなこと知りたいって思うしかなくなった、」