彼女が消えるその瞬間まで
産まれた時から持っていた、障害。



それは日に日にひどくなっているとは医師から訊いていたので、オレ自身もよく理解していた。



幼い頃、ピアノを始める前、母さんが医師に相談したそうだが、ピアノを弾くことに関してはこの耳は問題ないと証言したそうだ。




この時までは、耳が聞こえなくなる……ということは一切なかった。





でも、俺の耳はそれが起こったのだ。




最悪なことに、そのコンクールの日に。

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