直感的結婚~恋はこれから~
「お父さん、ごめんなさい。私がいけないの。突然会社が倒産して住むところもなくなると困っていたから、泰士さんが結婚しようと言ってくれたの。だから挨拶をする暇もなくて、本当にごめんなさい」


泰士さんだけに頭を下げさせるのは心が痛む。彼は私のことを思って、結婚すると言ってくれたのだから。

直感だと今となっては笑えるプロポーズではあったけれど。

始まりは一般的ではなくて非常識な感じだったが、その後お互いに恋した。今、私は間違いなく泰士さんを好きだと言える。

だから、結婚したことに後悔してもいないし、幸せだと伝えたい。


「まあまあ、二人とも頭をあげて。はい、お茶を飲んで和みましょうよ」

「母さん、和むってなに言ってるんだよ」


母がのんびりとみんなの前にお茶を置くと、幸哉が呆れた様子で突っ込みを入れる。

母は父の隣に座り、母の隣に幸哉が座った。

熱いお茶が好きな父は早々と半分ほど飲んで「はあ」と息を吐く。


「それにしても写真でも見たけど、本当にイケメンね。美琴がこんないい男をゲットするなんて嬉しいわー」
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