直感的結婚~恋はこれから~
私たちがいつも寝てる側は今夜と反対だ。ということは、泰士さんはわざと向き合うためにそちらの布団を選んだ?

困った、背中を向けて寝る言い訳が他に見つからない。

どうしようか。

諦めるしかないか。

泰士さんは私が困っているのが楽しいようで笑う。


「寝よう。ちゃんとこっち向いてね」

「はい……」


彼の方を向いて横になるが、顔を真っ直ぐ見れない私はすぐに目を閉じた。

閉じれば気にならない。

視線を感じるけど、気にならない。

気にしてはいけない。

何も見えない。

泰士さんはそこにいなくて、この部屋には私しかいないと思い込もう。

しかし、眠れない。そんなときは羊、羊だ! 羊を数えるのがいい。頭の中で羊を順番に走らせる。

羊が一匹、二匹、三匹、四匹、五匹、六……

そこまで数えていたら、布がすれる音が聞こえてきて、それが徐々に近くなってくる。

まさか?

頭の中を飛んでいた羊を止めて、目をおそるおそる開けるとそこには……


「おわっ」

「きゃっ」


お互い驚きの声をあげる。
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