黒の村娘といにしえの赤鬼
今日は裏山を探しに行こうと足を運ぶ。
「あ、おじ様…」
私の姿に気がついて駆け寄ってきたのは小夜ちゃんだった。
「やあ小夜ちゃん」
「…まだ珠々は見つかってないんですね」
「…そうだね」
小夜ちゃんは珠々の幼なじみだから私と同じくらい娘を心配してくれていて、捜索にも人一倍手助けしてくれている。
珠々がいなくなってからというもの元気で明るい小夜ちゃんの面影はなくなってしまった。
毎日心配で心配で眠れない日が続いているという。
「あの…珠々がいなくなる前、最後に会ったの私かもしれないって話しましたよね」
「そうだね。それがどうかしたのかい?」
「たぶん…なんですけど、珠々は裏山に行こうとしていたんだと思います。私が声をかけた時、そっちの方向に向かっていたので…。何をしに行ったのかは分からないんですけど、珠々は裏山にいる気がします。今朝、急にそう思ったんです。直感というか」
「裏山に…」
この一週間で何度も足を運んだが、手がかりさえ一つも見つけられなかった。
でも小夜ちゃんがそう言うなら、信じてみよう。
「ありがとう。もう一度探してみるよ」
「はい…でもただの直感なので絶対にそうとは限らないと思いますが…」
「いや、今はその直感が頼りだよ」
私は心配そうな表情の小夜ちゃんに微笑んで裏山へ向かった。
「あ、おじ様…」
私の姿に気がついて駆け寄ってきたのは小夜ちゃんだった。
「やあ小夜ちゃん」
「…まだ珠々は見つかってないんですね」
「…そうだね」
小夜ちゃんは珠々の幼なじみだから私と同じくらい娘を心配してくれていて、捜索にも人一倍手助けしてくれている。
珠々がいなくなってからというもの元気で明るい小夜ちゃんの面影はなくなってしまった。
毎日心配で心配で眠れない日が続いているという。
「あの…珠々がいなくなる前、最後に会ったの私かもしれないって話しましたよね」
「そうだね。それがどうかしたのかい?」
「たぶん…なんですけど、珠々は裏山に行こうとしていたんだと思います。私が声をかけた時、そっちの方向に向かっていたので…。何をしに行ったのかは分からないんですけど、珠々は裏山にいる気がします。今朝、急にそう思ったんです。直感というか」
「裏山に…」
この一週間で何度も足を運んだが、手がかりさえ一つも見つけられなかった。
でも小夜ちゃんがそう言うなら、信じてみよう。
「ありがとう。もう一度探してみるよ」
「はい…でもただの直感なので絶対にそうとは限らないと思いますが…」
「いや、今はその直感が頼りだよ」
私は心配そうな表情の小夜ちゃんに微笑んで裏山へ向かった。