黒の村娘といにしえの赤鬼
「…あ、珠々ちゃんだ!」
「う、右京さん!」
ぼーっとしていてすぐ後ろに誰かいるのも気づかなかった。
声をかけてきたのは右京さんだけど隣には相変わらず無表情な紫苑さんもいる。
「こんなところで会うなんて珍しいね。もしかして時雨を待ってたとか?」
「いえ、外の空気を吸いたくて」
この場所は私のいる宮と右京さんたちが過ごす宮が繋がっている唯一の場所。
だから右京さんにこんなことを言われてしまった。
「右京、長居すると誰かに見られてしまう」
「分かってる。でもせっかく珠々ちゃんに許可なく会えたのになぁ」
私は時雨の婚約者だから他の男性と話すことは禁止されているらしい。
これは時雨が勝手に決めたこと。
全く…いくら何でもやりすぎよ。
右京さんと紫苑さんぐらいならいいじゃない。
「う、右京さん!」
ぼーっとしていてすぐ後ろに誰かいるのも気づかなかった。
声をかけてきたのは右京さんだけど隣には相変わらず無表情な紫苑さんもいる。
「こんなところで会うなんて珍しいね。もしかして時雨を待ってたとか?」
「いえ、外の空気を吸いたくて」
この場所は私のいる宮と右京さんたちが過ごす宮が繋がっている唯一の場所。
だから右京さんにこんなことを言われてしまった。
「右京、長居すると誰かに見られてしまう」
「分かってる。でもせっかく珠々ちゃんに許可なく会えたのになぁ」
私は時雨の婚約者だから他の男性と話すことは禁止されているらしい。
これは時雨が勝手に決めたこと。
全く…いくら何でもやりすぎよ。
右京さんと紫苑さんぐらいならいいじゃない。