午前0時のシンデレラ

草を駆って、馬が走る。

このまま、何処までも彼女を連れて、走って行きたい気分だった。

青い空に白い雲が流れて、午後の陽射しが降り注ぐ。

「降りて少し休むか?」

馬を繋いで、草原に降り立った。

草を凪ぐ風が、心地よく吹き渡って行く。

馬が芝草を食む横に座って、身体の後ろに手をついた。

隣に座る彼女の頬に木漏れ日が揺らいで、影を作る。

「…なぁ、……くら、してもいいか?」

聴こえなかったらしい彼女が「…えっ?」と、顔を向ける。



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