午前0時のシンデレラ
「……ひざまくらを…しても……」
顔色を窺うようにも言うと、
「……うん、いいですよ…」
彼女の手が首にまわされて、膝の上に半身がそっと倒された。
膝に頭をもたせかけて、その顔を見上げた。
頬に触れて、手の甲で撫でて、
「……君といる時間は、どうしてこんなに落ち着くんだろうな…」
その唇を指でなぞった。
「私も、あなたといる時間は、好きです……」
「うん…」とだけ頷く。
他に何も言葉もいらない気がした。
居るだけで幸せで、離したくもなくて、
彼女の頬を挟んで、自分の顔の前に下ろすと、唇を合わせた……。