午前0時のシンデレラ

「こんなことは申し上げにくいのですが……、」

そう前置きをして、俺のデスクの前まで真っ直ぐに歩いて来ると、

「……迷惑なんです」

彼女は声をひそめるようにして、一言を告げた。

「……迷惑?」

突然の言葉にやや驚いて、顔を上げる。

もう幾度も目の当たりにした静かに怒りを放つような瞳が、そこにあった。



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