午前0時のシンデレラ

「……付き合ってもいないのに、できません……」

口を押さえられたままで、またあの射竦めるような瞳で見つめられた。

「……そうだよな」

その目に根負けするように身体を離した。

「今日は、恋人の振りだけなんですよね?」

彼女の言葉に、「ああ…」と、ぼんやり頷く。

「……社長には、さっきみたいに綺麗な女性とのお付き合いもあるんですから、私なんかではなくてもいいと思うので……」

もしかして、嫉妬なのか?と、一瞬思うが、

「だから、今度は私以外の女性を見つけられた方がいいと思います」

あっさりとそれは打ち砕かれた……。



< 58 / 171 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop