午前0時のシンデレラ
「ああ、遅いなと思ってな…」
「ごめんなさい……ああいう場所は、なんだか慣れていなくて……」
「……パートナーがいないと、かっこがつかないだろ…」
と、歩み寄る。
「……そうですよね…もう戻りますから……」
行きかける彼女の手を引く。
「……待てよ」
両手首をつかんで、見つめ合う。
「あの社長……どうし……」
「……黙ってろよ」
顎に手をかけて、唇を近づけた。
その唇が、寸前で手で押さえられる。