人間発注書
☆☆☆

ナイフを見たミホコの表情は一瞬こわばったけれど、すぐに頷いた。


相手が相手だからそのくらい常備しておかないといけないと考えてくれたようだ。


民宿の奥さんにホームセンターの場所を聞くと、隣の駅の近くにあると教えてくれた。


俺とミホコは汽車に揺られて隣町へと来ていた。


村よりも幾分が栄えているようにみえるけれど、あまり変化はないようだ。


大きなホームセンターには農業器具や肥料などが所狭しと陳列されていて、それを吟味しているお客さんが多かった。


その中から俺とミホコは小型ナイフとロープを購入した。


役立つかどうかはわからない。


けれど気になる物は購入することにした。
< 244 / 304 >

この作品をシェア

pagetop