晴れのち曇り ときどき溺愛
「琉生?どうして資料室に?」

「荷物の引っ越し前に入れたファイルの資料がないからコピーしようと思ってきた。梨佳も何かの資料を探しに来たのか?」


 営業課で四年も一緒に琉生と隣に座って仕事をしていた。合併後、部署が離れ、色々とあったので琉生の顔を見るとホッとする。


「私も資料を探しに来た。たった二日しか経ってないけど、琉生に会うと懐かしい気がする」

「二日で俺を思い出にするな」

「そういうわけではないけど、琉生の資料探しはプレゼンに必要な物?」


 琉生の持っている紙束をチラッと見ると、琉生は大きな溜め息を零した。


「プレゼンの資料の準備だよ。合併して初めてのプレゼンだから取りたいけど、相手も結構な準備をしているらしいから厳しいかもしれない」

「そのプレゼンは一人でするの?」

「いや。合併した会社の営業の女の子が一緒。今までと違って、二つの会社のいい部分を打ち出して行かないと合併した意味もないから、昨日からその仕事を与えられて奮闘してる。梨佳はどうしている?困ったことないか?」 

 琉生の横でプレゼンをしていたのは私だった。同期で並んで何度もプレゼンをして仕事を請け負ってきた。でも、それは既に昔のことで、私のものだったその場所も今は別の女の子がいる。


「みんなよくしてくれる。指導員もいるし」
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