晴れのち曇り ときどき溺愛
「俺は梨佳が横に居ないことに慣れない。今度のプレゼンで一緒に仕事をする子もいい子なんだ。でも、こういう時に梨佳だったら、こうするかもって比べてしまう。仕事は出来る子だし、優しくて気も利くし本当にいい子だと思う。後は自分の中での問題なんだけど…。頑張るしかないな」


 今回の合併で新体制になってからまだ二日。環境に慣れたという方が可笑しいし、混乱しているのも私だけではない。琉生も琉生なりに苦労してる。でも、琉生は今の自分で頑張ろうとしていた。


「琉生の言っていることは正しい。頑張るしかないって私も分ってる」

「正しいけど難しい。俺、こんな風に本音言えるのは梨佳と同期だけだ。後はどうしても自分の気持ちを素直に言えない。変なプライドが自分を邪魔する」


 拳と遥、琉生と私。たった四人の営業課同期はみんなバラバラになってしまった。


「拳の会社に行けばよかったと思ってる?」

「拳の会社での仕事内容を聞くと魅力ある待遇だと思う。でも、今、拳の会社に行ったら今の状況から逃げるようになる。それは嫌だ」

「私も色々と資料を見ているけど、専門用語が多くて分からないことばかり。指導員の人から借りた勉強用の資料もあるけど、頑張るしかないって分かっていても逃げたくなる」

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