晴れのち曇り ときどき溺愛
 下坂さんは私にショックを与えないようにと多分犯してしまっただろう失態をオブラートに包み、端的に教えてくれている。それが分かるから居た堪れなくなる。シャワーを浴びてこの崩れてクシャクシャになってしまった髪をどうにかしたいし、顔も洗いたい。化粧をしたまま寝たので顔はパリパリに乾燥している。


 既に時計は午前十時を指していて、朝早くという時間でもない。私はベッドの真ん中あたりに座っていて、下坂さんはベッドの足元の方に座っている。このどうしようもない雰囲気は払拭しようにも方法を見つけることができなかった。


 気まずさは私だけでなく下坂さんも感じているみたいで、私が掴んでしまったこともあるし、ついそのまま寝てしまった下坂さんにもその原因があるからどうしようもない。


「そうですか。あの、コーヒーでも飲みますか?それとも二日酔いだったら薬を用意しますか?」


 私は少しの頭痛はあるけど、幸い酷い二日酔いはなかったからコーヒーくらいは淹れられるとは思う。ワインを飲んで大丈夫かと思ったけど、一緒に食事をしながらだったから起きられないほどの二日酔いはなかった。下坂さんは私以上に飲んでいるから私以上に二日酔いや頭痛があっても可笑しくない。


「そうだね。二日酔いの薬はいらないけどコーヒーを貰いたい。それを飲んだら帰るよ」

「少しリビングで待っていて貰えますか?さすがにこの格好では汚してしまうので着替えていいですか?」

< 252 / 361 >

この作品をシェア

pagetop