魅惑への助走
思わぬ対応に、散々不安にさせられたものの。
その拒絶の理由は、意外なところにあった。
「このアパート、ボロいから壁も薄くて。特に深夜は声や気配が響くんだ」
「声?」
甘い秘め事が近隣に筒抜けになるばかりか、苦情も来かねないので、この部屋では絶対無理と言う。
「だったら、添い寝してくれるだけでもいい」
体を重ねなくとも、その温もりだけでも分かち与えてほしいと懇願したら、それならばと許可してくれた。
「狭いベッドだけど」
私の部屋のよりもかなり小さな、シングルベッド。
手狭な分だけ温もりを近くに感じられるので、それだけでよかった。
上杉くんがベッドを整えてくれている間、シャワーを借りた。
これまた真夜中は近隣に音が響くので、水音に気をつけてほしいと忠告された。
のびのびできない、狭い部屋。
思いのままに抱き合える私の部屋が、いかに恵まれているか思い知らされた。
その拒絶の理由は、意外なところにあった。
「このアパート、ボロいから壁も薄くて。特に深夜は声や気配が響くんだ」
「声?」
甘い秘め事が近隣に筒抜けになるばかりか、苦情も来かねないので、この部屋では絶対無理と言う。
「だったら、添い寝してくれるだけでもいい」
体を重ねなくとも、その温もりだけでも分かち与えてほしいと懇願したら、それならばと許可してくれた。
「狭いベッドだけど」
私の部屋のよりもかなり小さな、シングルベッド。
手狭な分だけ温もりを近くに感じられるので、それだけでよかった。
上杉くんがベッドを整えてくれている間、シャワーを借りた。
これまた真夜中は近隣に音が響くので、水音に気をつけてほしいと忠告された。
のびのびできない、狭い部屋。
思いのままに抱き合える私の部屋が、いかに恵まれているか思い知らされた。