魅惑への助走
 「私、上杉くんを信じてるから」


 そうとしか答えられなかった。


 それから交わしたキスは、自分を納得させるためでもあった。


 ようやく上杉くんが予備校の準備をし始めたのを確認して、出社。


 さてと、今日は月曜日。


 出社早々に、今週の予定に関する会議がある。


 次回作に関する企画作業も。


 前作の片桐主演の作品が好評だったから、次はもっと上を目指さなければならない。


 制作費を増額させるためにも、新たなスポンサー開拓も必要。


 まだまだ頑張らなくては。


 SWEET LOVEは少人数で運営しているから、一人何役も務めなければならない。


 売れなければ経営危機に突入だし、売れれば売れたでやることがますます増えるので、いずれにしても忙しい。
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