魅惑への助走
 「も、もったいぶったこと言って、私をおちょくっておびき出したんですか!?」


 からかわれた、いや馬鹿にされたような気がしてカッとして。


 私は突然立ち上がり、さっさと帰宅しようとしたところ。


 「あっ」


 手がうっかり、葛城さんのコーヒーカップにぶつかって。


 まだ残っていた中味が飛び上がり、私のスーツを直撃した。


 「あー……」


 最悪。
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