魅惑への助走
 それにしてもこの作品。


 「過去の女性経験が一人」ってことまで、上杉くんの実体験を取り入れている。


 ちなみにディレクターは松平社長自らが務め、脚本は榊原先輩だ。


 脚本を練り上げる際、榊原先輩は上杉くんと色々相談しながら執筆したのだろうか。


 その過程において、私との関係が全て榊原先輩に筒抜けなのかもしれない……。


 ここまで上杉くんの過去に沿った内容になっているということは。


 「では最終テスト。私を相手役だと思って、実演してみて」


 りらさんの声が響き、私は再び画面に釘付けになる。


 「でも……」


 戸惑うショウの表情がクローズアップ。


 「誰とでも要請に応じてできるようにならないと、一人前のAV男優にはなれないのよ。さあ」


 美人社長がショウを招き寄せる。


 「復讐したいんでしょ。あなたが何もかも失うきっかけとなった、あの女に。だったら日本一のAV男優として成功して、あの女に復讐してみなさいよ……」


 誘われるがままに、ショウはAV男優として成功するための最終試験として、美人社長を抱く。
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