魅惑への助走
***


 それからしばらくの時が流れた。


 その間にAV男優・佐藤剣身は業界屈指の売れっ子男優に成長していた。


 デビュー作であるオムニバス作品『Vengeance』で注目を集め。


 いくつかの短編作品出演で演技力を磨き。


 満を持して『Vengeance』フルバージョンをリリース。


 製作元であるSWEET LOVEのプロモーションも活発で、未だかつてないPR戦略が功を奏し大ヒット。


 それまで「女性向けAVって何?」「恋愛ドラマの延長線上?」と半信半疑だった人たちも、試しに鑑賞してみるとたちまち佐藤剣身の虜に。


 程なくして佐藤剣身は人気トップレベルのAV男優の地位を手にしたのだ。


 その後もコンスタントに出演作のリリースが続いた。


 月に一度、長編作品を発表。


 それ以外月に一つか二つ程度、オムニバス作品などの短編も公開される。


 月に数作品。


 しかし一年、12ヶ月積み重なれば数十作品以上となる。


 その分だけ、AV女優と本番行為に励む。


 一年で最低、数十人。


 それが二年、三年…、十年ともなれば?
< 592 / 679 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop