今度産む


その浮気相手との相性が非常によく、オレは正真正銘二股をかけることになった。
もっとも、浮気相手も本命の彼氏がいるらしく、お互いお気楽なセカンドライフを満喫していた。


浮気相手と出逢ってから一か月が過ぎた頃。

オレは恋人に呼ばれた。
呼ばれた先は近所のファミレス。

夕飯時、店はファミリー層を中心に混んでいた。

店内をキョロキョロすると彼女の姿を見つける。

は?

なぜか、彼女は男を伴っていた。
四人掛けの席に並んで座っている。

なんだよ。
堂々と浮気か?

つか、オレが捨てられるのか?

はぁ?
マジありえねぇ。

マジふざけんな。

自分のことは棚にあげて、その時点でものすごく苛立っていた。
その周りにあるものに対しややもすれば八つ当たりしそうになる気持ちをぐっとおさえる。


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