ホットケーキ！

去年まで小春日和は、眼鏡を掛けていて、肩まである黒髪を、１人はハーフアップ、１人は２つに結び、制服も校則通り、きちんと着ていた。
…要するに、地味。

それが、目の前にいるのは、コンタクトレンズをして、髪の毛を茶色に染め、小春(こはる)はハーフアップ、日和(ひより)は緩く巻いている。
制服も、膝よりも上で、小春に至っては、ブラウスのボタンは２つ外して、ジャージを履いている。

説明がなければ、たとえ、中学時代、３年間、同じクラスであっても、あの小春日和とは気づかないだろう…。

「ひど～い！！」

ポカポカと、小春が澄翠を叩き、日和はクスクスと笑っている。


ああ…、この感じ、身に覚えがある…。

女の子に囲まれ、楽しそうにしている澄翠を見て、さやかはデシャヴを感じた。